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                      第30回記念全国大会(千葉)競詠20句
                            平成20年10月26日〜28日
26日 東京ベイホテル東急に於いて大会、懇親会
27日 香取市佐原(小江戸と呼ばれ水運により栄えた町)伊能忠敬旧宅→山車会館など小野川付近を散策、午後からディズニーシー
28日 笠森観音(坂東三十三観音の三十一番札所、観音堂は日本唯一の「四方懸造り」で国の重要文化財)

                           風神の袋

                       船頭の傘を遠くに秋行かす
                       
                       小野川の水嵩低し暮の秋

                       秋興やじゃあじゃあ橋を渡らんか

                       油屋の暖簾色なき風通す

                       身に沁むや墨の掠れの控張

                       秋思かな佐原ばやしのゆつくりと

                       看板に金文字浮かぶ水の秋

                       名人の大鉋とや柳散る

                       吾亦紅活けてありしよ文庫蔵

                       秋日差す忠敬像を摩りけり


                       秋うらら両手に溢るポップコーン

                       佳境なりミッキーマウス秋天へ

                       コスモスやホテルのランチさんざめく
  
                       鵙一声一先づ見上ぐ女坂

                       登高や先に着き其(し)が手を振れり

                       足裏より秋気の迫る観音堂

                       枯あぢさゐひと房色をとどめけり

                       山門を潜れば我も秋遍路

                       風神の袋軽々雁来紅

                       行く秋や一人が指しぬ芭蕉句碑      

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